Disodium Cromoglicate (インタール) 2%点鼻液剤による鼻アレルギーの治療

1979 
通年性鼻アレルギー患者160例 (採用137例) を対象に2%DSCG液剤噴霧による parallel 二重盲検試験を行ない, その有効性, 安全性を検討した. 試験薬剤は1日6回, 各鼻孔1噴霧ずつ, 4週間連用された.その結果, DSCGは鼻アレルギーの三主要症状であるくしゃみ, 水性鼻汁, 鼻閉に等しく有効で, 他覚所見でも, 粘膜腫脹, 色調, 水性鼻汁量, 鼻汁性状, 鼻誘発反応, 鼻汁好酸球数に改善がみられ, 全般改善率は投与2週で79.7%, 4週で91.7%であった.効果は53.2%が1週以内に現われ, 4週投与中止後少なくとも2週間症状の改善は持続した.以上の効果は医師判定, 独立に行なった患者判定, アレルギー日記の集計, ある規定の下に行なった統一判定でも確認され, しかも患者背景 (性, 年令, 病型, 重症度, 合併症, 主抗原, 重複抗原, 罹病期間, 既往歴, 治療歴, 好発期, 誘発テスト, 皮内テスト, 鼻汁好酸球数, 鼻鏡所見) に拘わらず有効であった.副作用は6.8%にみられ, 鼻内刺激感, 頭痛, 鼻出血などがみられたが, いずれも軽度, 一過性で, 薬剤投与を中止するほどではなかった.液剤は粉剤に比し, 使用が簡便で, 有効性は差がなく, 幼少児にも有用と考えられた.
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