An autopsy case of mixed connective tissue disease associated with viral myocarditis
1984
MCTDの症例が,ウイルスと考えられる全身性の感染症をきたし, MCTDにまれな心筋炎を合併した剖検例を報告する.症例は31才,女性.主訴は発熱. 23才よりRaynaud現象が出現し, 26才に多関節痛があり, 27才には手指腫脹, 31才の時,筋肉痛を認めた.今回,乾性の咳嗽・発熱が出現し,当科入院となつた.入院時,体温37.4°C,脈拍は50/分で不整,血圧は98/50mmHgであつた.肺野にラ音なく,心音は純であつた.肝・脾で触知せず,リンパ節腫はなかつた.白血球数は1000/mm3と減少し, LDH 1105U, GOT 117U, CPK 670Uと増加していた.抗核抗体で1280倍(蛍光抗体法でspeckled型).抗ENA抗体は128000倍でRNase抵抗性ENA抗体は40倍以下であつた.心電図は完全房室ブロックを呈した.胸部X線写真では,心胸郭比55%であつた.心エコー図では左室腔,壁厚,動きに異常なく,心膜液の貯留はなかつた.入院後,抗生物質,プレドニソロンなど投与したが,第6病日,心室細動をきたして死亡した,剖検では,主病変は心筋炎と間質性肺炎であり,ウイルスによる全身感染症と考えられた.食道の線状潰瘍と線維化,脾のonion skinning,腎の微少糸球体炎,低形成性骨髄を認めた. MCTDに心筋炎をきたすことは,まれとされるが,本症例の心筋炎の発症にMCTDの関与が考えられた.
Keywords:
- Correction
- Source
- Cite
- Save
- Machine Reading By IdeaReader
12
References
0
Citations
NaN
KQI