A Severe Case of Cutaneous Allergic Vasculitis with Widespread Skin Ulcer

2005 
33歳,女性のアレルギー性血管炎の1例を報告する。咽頭痛,発熱,および四肢に生じた散在性の紅斑,紫斑,水疱を主訴に当科を受診した。皮疹以外の特記すべき異常として,扁桃炎とASOの高値を認めた。皮膚の紫斑部の病理組織学的検査では真皮全層にleukocytoclastic vasculitisの像を呈していた。免疫蛍光抗体直接法で血管壁にIgG,IgA,fibrinogenの沈着を認めた。ステロイド,免疫抑制薬,ジアフェニルスルホン(DDS),コルヒチン内服,扁桃摘出などの治療を行ったが,効果はなかった。ステロイドミニパルス療法は効果があり,四肢の紫斑出現はみられなくなったが,しばらくすると両下腿後面に手掌大の潰瘍が出現した。ミニパルス療法を繰り返したが潰瘍は完全に消退することはなかった。我々は残存するそれらの潰瘍に対して,潰瘍周囲組織を除去し,植皮術を施行し潰瘍面を閉鎖した。現在プレドニゾロン(5mg/日)内服中であるが,新たな紫斑,潰瘍の出現はない。
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