術前の個別化治療により病理学的完全奏効が得られた乳癌の 1 例

2009 
症例は 64 歳,女性。右乳癌 T2N1M0,エストロゲン受容体(ER)(100%),プロゲステロン受容体(PR)(70〜80%),Her−2(1+),グレード 3 の診断で術前化学療法 FEC100 を開始した。FEC100 4 サイクル後の効果判定では進行停止(SD)であり,続くドセタキセル 2 サイクル後も若干縮小傾向をみとめたが,現状では病理学的完全奏効(pCR)が期待できないと判断し,レジメンを TC(ドセタキセル+シクロホスファミド)へ変更した。TC 療法 2 サイクル後には腫瘍は著明に縮小し,最終病理診断で pCR が確認された。
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