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乳腺lipid rich carcinomaの1例

1999 
乳腺lipid rich carcinomaは, 泡沫状の胞体内に脂質を有するまれな乳癌である. 今回われわれは乳腺lipid rich carcinomaの1例を経験したので報告する.症例は54歳, 女性. 右乳房腫瘤を主訴として来院. 画像検査により悪性が疑われ, 生検にてinvasive carcinornaと診断された後, 乳房温存部分切除術, リンパ節郭清が行われた.迅速生検時の腫瘍割面捺印細胞診および組織診では, 泡沫状の細胞質を呈した腫瘍細胞が認められた. 泡沫状の胞体を呈している場合, 粘液, グリコーゲン, 分泌蛋白および脂質の貯留が考えられ, signet ring cell carcinorna, glycogen rich clear cell carcinoma, secretory carcinomaおよびlipid rich carcinomaを鑑別する必要がある. 本症例の特殊染色結果では, PAS反応およびA1-cian Blue染色が陰性であり, 粘液, グリコーゲンの貯留はなく, Sudan IV染色陽性で泡沫状胞体内に脂質の貯留が認められた. 以上の細胞組織学的結果から, lipidrich carcinomaと診断された.lipid rich carcinomaは予後不良であるといわれているので, 泡沫状の胞体を有する乳癌細胞の診断上, まれではあるが本腫瘍の可能性を念頭におく必要があると思われた.
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