On Drawing Behavior of Nylon 6 Filament
1971
目的 Nylon6繊維の延伸挙動を荷重―伸長率曲線 (L-E曲線) を描くことにより観察しようとした. 成果 延伸糸のL-E曲線を未延伸糸のL-E曲線と同一伸度 (延伸倍率) 軸上に描くことにより, 次のことが明らかになった. 1. L-E曲線の1次降伏点は延伸倍率とほぼ一致する. 2. 延伸速度の遅い延伸糸は延伸速度の速いものより実質的に延伸効率は高い (すなわち同一延伸倍率でも延伸速度の遅い延伸糸の分子配向は速いものよりも高い値を持つ). 3. 一定延伸倍率下で応力緩和を起こさせるとその延伸糸の1次降伏点は高延伸倍率側に移動する (実質的に延伸倍率が大きくなる).また応力緩和の進んだ繊維の分子配向度は高くなる. 4. 以上のことからL-E曲線の1次降伏点の移動は分子配向度が進むことを伴う (1次降伏点は低延伸倍率側に移動することはない). 5. 延伸時の湿度と延伸速度とは定性的に対応する効果をもつ.
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