[Cholesterol, atherosclerosis and cerebro-cardiovascular complications in 3,236 elderly autopsy cases].
1991
老年者連続剖検3,236例について血清コレステロール値と動脈硬化, 脳心合併症について比較検討した.1. 血清コレステロール値は80歳以後に減少を示し, 各年代共女性は男性より高値を示した.2. 血清コレステロール値の上昇は男女とも冠動脈硬化を促進したが同一コレステロール値では男性が高度であった. この冠動脈硬化の促進効果は高血圧群では著明であったが正常血圧群では認められなかった. 脳動脈および大腿動脈の硬化にはコレステロールは影響を与えなかった. 大動脈硬化はコレステロール160mg/dl未満で軽度であった.3. 冠硬化の促進を反映してコレステロール値の上昇は心筋梗塞の頻度を増加させたが, この増加も高血圧群でのみ認められ, 正常血圧群では明らかでなかった. コレステロール値と脳梗塞の頻度の間には相関は認められなかった.老年者では高血圧においてのみ高コレステロール血症が心筋梗塞のリスクとなり得ることを示した.
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