Omentopexy in Thoracic Surgery
1990
当科で経験した9例の有茎大網被覆 (充填) 術について検討した.9例中5例は創傷治癒を促進させ縫合不全を予防する目的で使用した.他の4例は肺切除後気管支断端瘻・膿胸, あるいは気胸・膿胸に対する治療を目的として使用した.本術式施行後の腹部の合併症としては1例に遷延する腹部膨満感が生じたが, それ以外は認めなかった.術後の検査所見で白血球増多の改善がほとんどの症例で2~4週間かかり通常より遅れたが, 臨床上は問題とはならなかった.予防的に使用した群では全例その目的を達した.治療を目的として施行した群では1例で気管支断端瘻が再発し死亡した.他の3例では一期的に治癒した.不成功例では胸郭形成術や筋肉充填術を併用していなかったことから, 本術式に加えて胸郭形成術や筋肉充填術を併用したほうが効果はより確実であると考えられた.
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