On the Polymerization Mechanism of Acrylonitrile in an Aqueous System at High Conversion

1964 
過硫酸アンモニウムを開始剤とするアクリロニトリルの水系重合で,重合条件を変えて重合速度と重合度を測定し,それらを統一的に解釈できる重合機構を検討した。重合時間-重合率曲線は2次反応として解析すると,重合率25%以上では高重合率(80%以上)まで直線になる。2次反応として解析して得た速度係数k2は,単量体初濃度によらずほぼ一定で,開始剤初濃度の平方根に比例する。数平均重合度は,単量体初濃度に関して1.6~2次になる。重合の活性化エネルギーは13.3kcal/molである。得られた結果は,重合率約25%以上では,反応の場は主として単量体を吸着した重合体粒子であり,反応の場での単量体濃度mと見かけの単量体濃度Mとの間に吸着平衡m=(β/Vp1/2)M2(Vpは反応の場の有効体積,β は重合温度と重合体粒子の物理的状態によって変化する係数)が成り立つことを仮定することにより,矛盾なく説明できる。アクリロニトリルの重合体への吸着についての実験結果は,この仮定が成り立つ可能性が十分にあることを示唆している。
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