皮膚付属器腫瘍におけるTissue Polypeptide Antigen(TPA)の免疫組織化学的検討
1995
Avidin-biotin-peroxidase complex法を用いて免疫組織化学的に組織ポリペプチド抗原(TPA)の正常皮膚での局在について検討したところ, エクリン腺導管内側細胞および分泌部細胞で陽性所見がみられた。TPAと共通抗原を有するhuman cytokeratin 8, 18, 19(PKK-1)は分泌部では陽性であったが, 導管内側細胞は陰性であった。エクリン汗器官起源性付属器腫瘍においてはnodular hidradenomaとmixed tumor of the skinにTPA陽性細胞が認められ, 腫瘍細胞のエクリン腺導管内側細胞およびエクリン腺分泌部への分化が示唆された。Eccrine spiradenomaではlarge palestaining cellのみがTPA, PKK-1ともに陽性であったためエクリン腺分泌部のみが関与していることが示唆された。Eccrine poromaを構成するporoid cellはTPA, PKK-1ともに陰性であり, poroid cellがエクリン腺の表皮内および真皮内導管外側細胞に由来するという説を支持する結果と考えた。
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