A Case of Corrosive Stricture of the Esophagus Appeared Esophageal Cancer after 51 Years.

1993 
腐蝕性食道狭窄 (corrosive stricture of the esophagus: CSE) に発生した食道癌の1例を報告した.症例は, 54歳の男性.3歳時に紙加工処理酸液を誤飲しCSEとなり頸部にて通過障害を認めていた.51年後胸部でも通過障害と嚥下困難が出現した.上部消化管造影により上胸部食道と中胸部食道 (Im) に全周性狭窄を認めた.内視鏡検査では, Im狭窄部口側に表在軽度陥凹 (0-IIc) 型食道癌を認め食道癌根治術を施行した.切除標本でIm狭窄部とその口側に0-IIc型で固有筋層にわずかに浸潤した癌が認められ, その病理学的所見は扁平上皮癌であった.術後経過良好で36病日に退院し術後12か月後健在であった.本邦報告例21例の検討では, 男性9例女性12例と女性に多く, 平均年齢は54歳であった.アカラシアに食道癌を併発した症例に比較して, CSE後併発食道癌例では, 食道狭窄後併発食道癌までの病悩期間は38年と長く, 狭窄部とその口側に接した併発食道癌の頻度は68%と高かった.
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