Diabetic kidney disease 進展予防にむけた新規薬剤開発

2017 
糖尿病性腎症は透析導入原疾患の第1 位を占めており,末期腎不全に至った際の患者の予後や生活の質(QOL),医療費を考慮すると,糖尿病性腎症の進展抑制は現代医療において重要な課題となっている.微量アルブミン尿,顕性蛋白尿を認め,徐々に腎機能が低下する典型的な糖尿病性腎症をみるほか,顕性蛋白尿を認めないもののすでに腎機能低下をきたしている糖尿病症例が存在することが明らかになってきた.近年,臨床的に糖尿病がその発症や進展に影響している慢性腎臓病(CKD)を総称して,糖尿病性腎臓病(diabetic kidneydisease:DKD)ととらえる概念が普及してきた.DKD 進展抑制はこれまで血圧・血糖管理などの保存的療法が主であったが,SGLT2 阻害薬,インクレチン関連薬(GLP-1 受容体作動薬,DPP-4 阻害薬),PHD阻害薬,Nrf2 刺激薬,CCR2 阻害薬などの新規薬剤による腎保護効果が報告されてきており,今後の治療の選択肢として期待される.
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