DISTAL GASTRECTOMY AND SPLENECTOMY FOR A PATIENT WITH EARLY GASTRIC CANCER AND IDIOPATHIC THROMBOCYTOPENIC PURPURA
2006
症例は64歳,男性.胃体上部後壁にII c型早期胃癌と同時に血小板減少を認め,精査にて特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura, 以下, ITPと略記)と診断された.術前にプレドニンを投与し,血小板数を増加させた後,手術を施行した.手術は左胃動脈上行枝と短胃動脈を温存し,残胃の血流を保った幽門側胃切除術と脾摘を施行した.術後合併症なく経過良好であった.その後,血小板数は増加し,退院となった.術後4年現在で血小板数は正常値を保っている.文献的にも本症に対する手術時に残胃の血流を保つことが重要であることを示していた.
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