A CASE OF ACUTE COLONIC PSEUDO-OBSTRUCTION WHICH REQUIRED EMERGENCY OPERATION

2008 
緊急手術にて救命しえた急性大腸偽閉塞症の1例を経験したので報告する.症例は82歳,男性.腹痛と嘔吐を主訴に当院を受診した.腹部単純X線検査では,S状結腸の著明な拡張像を認め,大腸内視鏡検査では拡張腸管の肛門側に機械的な閉塞病変は認められなかった.急性大腸偽閉塞症と診断し,拡張したS状結腸の一部に虚血により壊死に陥っている粘膜を認めたため,緊急手術を行った.Hartmann手術を行うこととし,壊死粘膜を含む拡張したS状結腸を切除し下行結腸に人工肛門を作製した.術後排便には問題なく,初回手術後9カ月目には人工肛門閉鎖術,下行結腸直腸吻合術を行った.急性大腸偽閉塞症は急性期に適切な治療が行われれば,予後の良い疾患であるが,本邦での報告は少ないため,文献的な考察を含めて報告する.
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