A Clinical Study of Colorectal Perforation in 67 Patients
1990
1963年6月より1989年9月までに67例の大腸穿孔を経験した.予後に影響する因子として, 年齢, 原因疾患, 術式, 穿孔から手術までの時間, 検出菌をとりあげ, これらの予後との関係について検討した.全症例の死亡率は25.3%であり, 悪性疾患によるものでは45.8%と高く, とくに61歳以上の悪性疾患では55%の死亡率であった.特発性穿孔は5例中3例が死亡したが, その他の悪性以外の疾患では, 術式のいかんにかかわらずきわめて高い生存率 (92.3%) を得た.穿孔から手術までの時間と予後との関係は, 一般に発症より手術までの時間が短いほど生存率が高いといわれているが, 自験例ではそれらと一致せず, むしろ経過時間が長いほど死亡率が低かった.これは経過時間が短い症例の中に, 悪性疾患や特発性のものが多く含まれていたためと考えられ, 経過時間そのものよりも患者の基礎疾患や全身状態などが, 予後に大きく影響すると考えられる.
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