高齢者における著明な血球減少症: Idiopathic Cytopenia of Undetermined Significance(ICUS)の症例
2016
当初は好中球減少に始まり,原因不明の重症の血球減少症でidiopathic cytopenia of undetermined significance(ICUS)と診断された高齢者の症例を呈示する。幼若芽球,異形成性細胞は認められず,当初は骨髄穿刺は不能であったが骨髄線維症は認められず染色体検査は正常核型であった。これらの血液学的所見は骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome:MDS)のminimal diagnostic criteriaには合致しなかった。血球減少を起こす基礎疾患あるいは薬剤は否定的であった。高齢者においてはMDSへの進展の可能性があるICUSの症例の増加が予測される。
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