Influences of the First-feeding Delay on Subsequent Growth and Viability of Clonal Crucian Carp, Carassius langsdorfii
1996
広島県黒瀬川由来の三倍体ギンブナー腹仔のクローン性をDNAフィンガープリント法によって確認した。それらのクローン仔魚を用いて初期摂餌開始時期の遅延が、後の成長および生残に及ぼす影響を調べた。ギンブナ仔魚は孵化後3日目で初期摂餌を開始した。孵化後4日目における摂餌を1日間遅らせた群の全長は摂餌対照群のそれに比べて有意に小さかったが、乾燥重量は摂餌の有無に関わらず変化が認められなかった。摂餌群と摂餌遅延群の核酸比は、孵化後4日目で有意差が認められた。仔魚の初期摂餌を1日および2日遅らせた群に対し、それぞれの給餌対照群を混合し、30日間飼育した。その結果、摂餌を遅らせた群の平均全長および体重は対照群のそれより有意に小さくなった。したがって、初期摂餌を遅らせることによって生じた給餌対照群との成長差は、その後も維持されることが明らかとなった。一方、30日後の生残率では、初期摂餌を2日間遅延した仔魚で高くなった。これは、初期摂餌を遅延する間に、質的に劣る仔魚が淘汰されたためと考えられた。
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