Two cases of remarkable retardation of both ICG and BSP excretion.

1990 
ICG, BSP試験とも高度異常を呈した色素排泄異常症の2症例とその家族調査の結果を報告した.両例とも,ICG試験において血中消失率K (ICG)は0.0173, 15分停滞率は,93.2%, 80.7%と高度異常を示した.また,BSP試験でも,それぞれK (BSP)は0.0356, 0.0385, 45分停滞率は29.6%, 28.0%と高度異常を示した.ICG, BSP試験の移行率においては,特に血漿から肝への移行率(a)が低下しており色素の肝への取り込みの障害が主であると考えられた.肝組織所見では,両例とも慢性活動性肝炎であった.さらに,両症例の家族調査を行ったところ,症例1の二女,四女と症例2の妹に色素排泄異常が認められた.したがって,両例とも色素排泄異常の素因を持っていたと思われるが,後天的な肝炎の関与も否定できなかった.3このような色素排泄異常のパターン(ICG, BSP試験高度異常,ビリルビン値正常)は極めて稀で,新しい病態である可能性が示唆された.
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