Effect of Continuous Lidocaine Infusion for the Management of Cancer Pain in the Patients with Terminal Gastrointestinal Carcinoma

2004 
はじめに: 神経因性疼痛あるいはモルヒネ不耐性を示す消化器末期癌の癌性疼痛に対して抗不整脈剤であるリドカインの皮下あるいは静脈内持続注入法を行った症例についてretrospectiveに, 有効性, 安全性について検討した. 方法: 疼痛制御を目的に入院した消化器末期癌患者に対しリドカイン持続注入法を32例に施行した. 効果判定は痛みのアセスメントを行い, Verbal Rating Scale (0-5) で4段階以上改善を著効, 3段階以上改善したものを有効とした. 結果: リドカインの平均維持量は911±411mg/日であり, 投与日数は30±34日であった. 併用オピオイドはモルヒネ25例, フェンタニル9 例であり, 本法併用で低量に維持された. 効果は著効16例, 有効12例であり (有効率87.5%), 無効例あるいは効果が持続しなかった計8例に, 持続クモ膜下ブロックの追加が必要であった. 副作用は, 持続皮下注入例の全例に皮膚刺入部の軽度発赤を認めた. 他に4 例 (12.5%) にせん妄, 失見当識が現れ, リドカインの減量を要したが, 重篤なものは認めなかった. 考察: リドカインの持続注入法は簡便であり, 消化器末期癌の疼痛緩和に有効かつ安全性の高い方法であると考えられた. しかし一方で, 本法の適応と効果には限界があり, 神経ブロックなど他の方法を併用した総合的な対応が必要である.
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