Title Determination of the Aggregation Numbers of Cationic and Nonionic Micelles by the Fluorescence Quenching Method

2016 
AsimpleluminescencequenchngmethodproposedbyTurroandYektawas appliedtodeterminetheaggregationnumbersofcationicdodecyltrimethylam moniumbromide(DTAB)andnonionicpolyoxyethylenedodecyletheT(Brij35) micelles・Thesatisfactoryresultsareobtainedwhenpyreneisusedaslumines‐ cenceprobe,andp-tertpentylphenoxideionandN,N・dimethylanilineasquenchers inDTABandBrij35solutions,respectively. 蛍光の消光を利用した陽イオン性及び 非イオン,性ミセルの会合数の決定 宇地原敏夫・宮城裕子・藤村均・金城昭夫 1緒言 ミセルを特徴づける重要なパラメーターの一つにミセル会合数があり, ーターの一つにミセル会合数があり,その決定は種々の方 法!)~6)で行われている。Turro等7)は発光(蛍光)の消光を利用したミセル会合数の簡易決定 法を提唱し,陰イオン性のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ミセルの会合数を,発光体として Ru(bpy)32.,消光剤として9-メチルアントラセンを用いて決定している。 本研究において,我々は適当な蛍光体および消光剤を用いることによって陽イオン性のドデ シルトリメチルアンモニウムプロミド(DTAB)及び非イオン性のポリオキシエチレンドデシ ルエーテル(Brij35)ミセルの会合数の決定にTurro等の方法を適用してみたのでその結果に ついて報告する。 陽イオン性のDTABミセルの会合数の決定には,蛍光体としてピレンおよびアントラセンを, 消光剤としてp-tert-ペンチルフェノキシドイオン(PTPPイオン)を用いた。非イオン性の Brij35ミセルの会合数の決定には,蛍光体としてピレン,消光剤として,N,N-ジメチルアニリ ン(DMA)を用いた。 130 T・UCHIHARA,H、MIYAGI,H・FUJIMURAandA・KINJO 2実験 2.1試薬 蛍光体として用いたピレンは半井化学薬品社の特級品をエタノールから3回再結晶した後, 更に真空昇華して精製した。アントラセンはアセトンーエタノールから3回再結晶した後,ピ レン同様更に真空昇華して精製した。 p~tert-ペンチルフェノール(PTPP)は関東化学社の特級品を真空昇華法で精製した。DMA は和光純薬社の特級品に無水酢酸を加えて還流した後,水洗し,水酸化カリウムで乾燥後,窒 素雰囲気下で減圧蒸留して精製した:) 界面活性剤のBrij35とDTABおよび水は文献9)と同じ方法で精製して用いた。 その他の試薬は特級品をそのまま用いた。 2.2装置 蛍光スペクトルは日立204型蛍光分光光度計に日立卓上X-Y記録計057型を接続して測定 した。測定時の励起波長は,蛍光体がピレンの場合335,m,アントラセンの場合355,mに設 定した。吸収スペクトルは日立EPS-3T型自記分光光度計を用いて測定した。 2.3実験方法 Brij35のcmc(臨界ミセル濃度)は種々の濃度のBrij35溶液の表面張力を滴重法'0)で測定し, 濃度の対数に対してプロットしたグラフの屈曲点から求めた。 PTPPイオンのDTABミセルヘの吸着量は,一定濃度のPTPPイオンを加えた種々の濃度の DTAB溶液の300,m付近の吸光度変化からSepulvedaII)の方法で求めた。 Brij35ミセルヘのDMAの可溶化状態は,種々の濃度のBrij35溶液中におけるDMAの紫外 部の吸収極大波長のシフトから推定した。 蛍光の消光実験において,陽イオン性のDTABミセルの場合,蛍光体と界面活性剤濃度を一 定にし,消光剤濃度を変化させた溶液と,蛍光体と消光剤濃度を一定にし,界面活性剤濃度を 変化させた溶液の二通りの溶液で蛍光スペクトルを測定した。界面活性剤であるDTABの濃度 は,消光剤であるPTPPイオン(O-14xlO-3M)がすべて吸着されるように,0.02Mから 0.06Mの範囲に設定した。また,蛍光体であるピレンおよびアントラセンの濃度はほとんどの 場合,2×10-5Mに設定した。なお,pTppはイオンになってはじめて消光剤として働くので PTPPを完全にPTPPイオンに変えるために試料溶液は002MのNaOHを含むように調製した。 非イオン性のBrij35ミセルの場合は蛍光体と界面活性剤の濃度を一定にして消光剤の濃度を 変化させた溶液についてのみ消光実験を行った。ピレンの濃度は1×10-4M,またBrij35の濃 度はL5x10~2Mから4×10~2Mの濃度範囲の一定濃度に固定し,消光剤であるDMAの濃度 を0からlxlO~3Mの範囲で変化させた。 なお,すべての測定は,DTABの場合,25°Cの一定温度で,Brij35の場合は室温(約18°C) で行った。 AggregationNumberofMicelles 131 3結果と考察 alDTABミセルの会合数 3.1.1フェノキシドイオンのDTABミセルヘの吸着 Turro等の方法を用いて会合数nを決定するには,蛍光体と消光剤の両方が全てミセル相に 存在している必要がある。蛍光体のピレンおよびアントラセンは疎水性であるので全てミセル 相に存在している。しかし,消光剤のPTPPイオンについてははっきりしないのでDTABミセ ルヘの吸着状態を調べた。 PTPPイオンは,水溶液中において,293nmに吸収極大を持つが,DTABが存在すると,極 大波長はDTAB濃度と共に長波長側へ移動し,最終的に300,m付近に移る。このスペクトル 変化からSepulved811)の方法によって,DTABミセルヘ吸着しているPTPPイオンの割合(f) を求めた。図1はいくつかのPTPPイオン濃度についての結果を示したものである。図から明 らかなように,いずれのPTPPイオン濃度でもfの値はDTABのある濃度(約001M)付近か
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