Effect of para-Substituents on Benzyl Chloride Derivatives on Chain Transfer Reactivities
1970
パラ置換シアン化ベンジル存在下においてアゾビスイソブチロニトリルを開始剤として60℃でスチレンおよびメタクリル酸メチルの重合を行ない,パラ置換シアン化ベンジルの連鎖移動定数を決定した。スチレンおよびメタクリル酸メチルの重合において,置換シアン化ベンジルの連鎖移動定数はハメット式(logCx/CH=ρσ)にはしたがわず,改良ハメット式(logCx/CH=ρσ+γER)に対して直線関係が得られ,スチレンの場合はρ=0.24,γ=1.O,メタクリル酸メチルの場合はρ=-1.0,γ=0.8が得られることから,置換シアン化ベンジルの連鎖移動反応性に対してはシアン化ベンジルの置換基の極性と共鳴の両因子が寄与していると考えられる。連鎖移動定数の値から,メスロビアンの式にしたがって置換シアン化ベンジルのQtr,etrを計算した。メスロビアンのetrとハメットのσとの間には直線関係が成立する。
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