CAM の利用状況の国際的動向:欧州におけるCAMbrella project より

2015 
◎補完代替医療(CAM)については米国の動向が紹介されることが多く,欧州の動向に焦点が当てられることは少なかった.そもそも欧州全体のCAM の状況は把握されておらず,2010~2012 年,欧州委員会(EuropeanCommission)の財政的支援のもと,欧州連合(EU)諸国のCAM の提供,利用,規制などを総合的に調査するCAMbrella プロジェクトが行われた.同プロジェクトの全8 作業パッケージのうち,本稿では「利用状況」(prevalence)について中心に紹介する.ここでは欧州のCAM の利用状況に関する研究のシステマティック・レビューが実施された.その結果EU 加盟国27 ヵ国の大部分でデータが得られず,多くの研究は方法論上の質が低く,利用率にも大きなばらつきがあった.ハーブ療法がもっとも利用頻度が高く,筋骨格障害の治療のためにCAM が用いられていた.CAM の利用率は0.3~86%であった.利用理由は,医師または西洋医学に不満があった,副作用が伴う医薬品を服用したくなかった,より自然な方法を好んだ,CAM 提供者との関係が良好などというものであった.
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