Surgical Treatment of Carotid Occlusive Disease.

2000 
1998年4月までに当科にて, 頸動脈閉塞病変に対して外科的治療を施行した22例について検討したので報告する. 成因別内訳は動脈硬化16例, 大動脈炎症候群6例であった. 今回は成因別に検討した. 遠隔成績において, 動脈硬化症例では短期閉塞は (術後1カ月以内) 認めず, 晩期閉塞 (術後1カ月以降) をバイパス症例で1例認めた. 大動脈炎症候群症例では短期閉塞は認めなかったが, 晩期閉塞を2例認めた. 閉塞の原因は, 動脈硬化ではウェルナー症候群による吻合部内膜肥厚, 大動脈炎症候群では炎症の再燃であった. 術中モニターとしては, 断端圧 (50mmHg以上), 経頭蓋ドプラ (TCD) や脳波を用いて, また術前の脳梗塞の有無を考慮し, 内シャントの選択を行い, 術中術後の脳合併症を認めなかった. 再建時のグラフトは自家静脈を第1選択とし, グラフトの屈曲, 蛇行に十分注意することが重要である. 大動脈炎症候群においては炎症のコントロールが重要で, 手術適応決定のさいに眼底所見・眼底血圧を参考にするのは有用と考えられた.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []