Performance of the Darrieus-Savonius turbine for tidal current power generation

2008 
地球環境問題との関連で自然エネルギー利用促進が 求められているが、海洋エネルギーについては潮汐エ ネルギー以外は実用化に至っていない現状である。潮 汐エネルギーについては大きな潮位差が絶対条件であ り適地は中緯度地帯の大洋に隣接した内湾に限られる が、潮流エネルギーについては大きな流速が条件であ るので海域の地形に強く依存しており、適地の範囲は 一般に広い。我が国は島国であり、多くの海峡、瀬戸 が存在しており、そこでは一般に潮流が速く、潮流エ ネルギーには恵まれている。 我々は、2005年から長崎県の辰ノ瀬戸において橋脚 を利用した潮流発電の実証実験プロジェクトを実施中 [1]であるが、潮流は一定方向を往復的に変化するので その特性を考慮して水車は鉛直軸のダリウス形を採用 した[2]。ダリウス形水車は、動翼の揚力を利用するた めエネルギー変換効率はプロペラ形とほぼ同程度であ り、動翼に直線翼を用いた水車は構造の単純さから特 に日本で採用例が多い。ただし、ダリウス形水車は自 己起動性が悪いので、我々のように発電システムが独 立電源の場合には起動トルク特性の改良が必要である。 本研究では、ダリウス形水車の起動特性の改善のた めに抵抗形水車であるサボニウス形水車との混合水車 を考え、その流力特性について実験的な研究を行った。 まず、サボニウス水車の半円形バケットの流力特性を 得るために風洞実験を行った。次に、2 枚のバケット の配置を変えた4種類のサボニウス水車に対し、回流 水槽において一様流中で水車が発生する軸トルクを計 測した。その結果、最も性能が良かったサボニウス水 車をダリウス水車と組み合わせて回流水槽において同 様な実験を行った。その際、両水車の取付け角によっ て起動トルクが大きく変化することを4種類の取付け 角で確認した。ただし、これらの混合水車が最も効率 的に発電可能となる周速比付近では、ダリウス水車単 独時よりも3割程度発電効率が悪くなったため、この 改善案としてサボニウス水車にラチェット機構を取り つけた実験も行った。 最後に、曳航水槽においてこれらの混合水車による 発電実験を行い、水車の起動特性を確認するとともに、 パワー係数などを回流水槽実験と比較した。
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