A CASE OF SYSTEMIC SCLEROSIS WITH PERFORATION OF THE TRANSVERSE COLON

2001 
症例は61歳女性.全身性硬化症(SSc)にて経過観察中であったが,突然の上腹部痛と約2カ月間続く便秘を訴え当院受診.腹部CT検査にて腹腔内遊離ガス像を認め,消化管穿孔と診断し緊急手術を施行した.横行結腸壁が腸間膜付着部対側で3カ所半球状に膨隆し,その口側横行結腸には穿孔と網嚢内への糞便の流出を認めた.膨隆部を含めて横行結腸穿孔部を切除し,上行結腸にて人工肛門を造設した.横行結腸壁の膨隆はSScに特徴的な広茎憩室, wide-mouthed diverticuli内に詰まった球形糞塊によるもので,腸閉塞をきたし穿孔に至った原因となっていた.糞塊の形成にはSScによる蠕動運動障害の関与が示唆された. SScにおける大腸穿孔は稀であるが,重篤な合併症として重要である. SSc患者の診療に際しては系統的な消化管病変の評価と安定した排便習慣の確立が重要と思われる.
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