A case of concomitant uterine adenocarcinoma in situ and ovarian clear cell adenocarcinoma found in uterine cervical cytology.

1999 
症例は37歳.腹部膨満感を主訴に紹介された.内診にて子宮底から膀部に達する腫瘤を触知した.臨床検査値や腫瘍マーカーには異常を認めなかったが, 画像診断にて卵巣癌が強く疑われた.子宮頸部細胞診では細胞像が明らかに異なる2種類の癌細胞が認められ, 頸部腺癌と卵巣癌の重複が疑われた.この診断により単純子宮全摘術および両側付属器切除術を施行した.術中に少量の腹水を認め細胞診は陽性であった.病理組織学的には子宮頸部上皮内腺癌と卵巣明細胞腺癌の重複癌と診断された.卵管の組織標本には正常の卵管上皮腔内に多数の癌細胞小集団が認められ, 腹水および頸部細胞診にみられた細胞像と一致する所見であった.卵巣癌細胞が子宮頸部細胞診に検出されるのは必ずしもまれではないが, われわれの経験した症例はその経路が明確であろうと思われた.すなわち, 卵巣癌細胞が腹水に出現し卵管, 子宮内膜を経て頸部に達したと考えられる.しかもその形態学的特徴から上皮内腺癌とは明確に識別でき, 卵巣癌を強く推定できた症例であった.
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