現代社会とうつ病 6 遺伝子発現からみたうつ病の神経科学
2011
うつ病の神経科学は,三環系抗うつ薬(代表的なものはイミプラミン)が1950 年代にセレンディピタスに発見され,その作用メカニズムを解明していく中で発展してきたと言えよう.初期の「モノアミン枯渇仮説」から始まって,抗うつ薬の投与から効果発現までのタイムラグの説明が動機の1つとなって,受容体の研究,神経栄養因子との関連,神経新生の関与と進んできた.このようにアプローチがたくさん存在するが,本稿では死後脳における遺伝子発現に着目する.
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