A Case of Recurrent Simple Ulcer in the Ileocectal Region

1990 
再発を繰り返した回盲部単純性潰瘍の1例を経験した.症例は55歳, 男性.右下腹部痛を主訴として来院した.小腸X線検査と大腸内視鏡検査では, 回盲部に周堤を伴う潰瘍が見られた.回盲部-上行結腸切除術が行われたが, 回盲部には下掘れ性の漿膜に達する潰瘍があり, 終末回腸には5個の随伴潰瘍が見られた.組織学的には非特異性の潰瘍であった.約1年後, 回腸-横行結腸吻合部に瘻孔が出現し, 吻合部切除を受けた.摘出標本では吻合部と回腸に7個の非特異性潰瘍と潰瘍瘢痕が見られた.その6カ月後に口腔内アフタが出現し, 1年後に再び回腸-横行結腸吻合部に潰瘍が再発した。現在, プレドニンの経口投与で経過を観察中であるが, 臨床所見は, 一進一退の状態である.ベーチェット病の腸病変と回盲部の単純性潰瘍は肉眼的, 組織学的に近似しており, ベーチェット病と同様に単純性潰瘍でも吻合部での潰瘍の再発が特徴であるので, 十分な経過観察が必要である.
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