CLINICOPATHOLOGICAL STUDIES ON CARCINOMA INVADING IN STOMACH AND DUODENUM

1979 
癌浸潤が肉眼的に胃, 十二指腸の両側におよんでいるとみなされた79例について, 臨床的ならびに病理組織学的に検索し, 切除度および術後再発を左右する因子について検討した.臨床的十二指腸壁に癌浸潤が確認された症例は79例中35例 (44.3%) で, その発生側はほとんどの症例で明らかでないが, 胃癌の十二指腸浸潤と考えるよりは, その進展の態度ならびに臨床的意義から, 胃・十二指腸境界部癌の概念で把握するのが妥当と思われる症例が6例みられた. この概念に該当する症例は肉眼的にBorrmann 1, 2, 3型である.十二指腸壁内先進部はmおよびsmにあり, リンパ管内蔓延が問題となる.転移では (8),(12) および (13) リンパ節が第一群リンパ節としての意義を有する.
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