An aged case of orthostatic hypotension possibly due to parasympathetic neurodysfunction

1990 
94歳の超高齢者で起立時の立ち眩み, 下肢脱力感を主訴に当科を受診し, 起立性低血圧症と診断した症例に対し, 入院治療中, 種々の自律神経学的検索を行い病態の検討を行った. 70°頭位チルトテーブル試験に於て, 収縮期血圧は70mmHg低下し, 軽度の反射性脈拍増加を認めた (53/分→58/分). 血漿バソプレシンは著増し (0.62→67.2pg/ml), 血漿カテコラミンも増加を示した (アドレナリン0.01→0.1ng/ml, ノルアドレナリン0.05→0.22ng/ml). 暗算試験, 過呼吸試験, 寒冷昇圧試験, アドレナリン試験の反応は正常であったが, 頸動脈圧迫試験, アセチルコリン試験, アトロピン試験, フェニレフリン試験の反応は低下していた. 従って, 本症例では交感神経系機能が比較的保たれているのに対し副交感神経系機能が低下していると考えられた. 起立性低血圧発症に対して心拍出量の減少, 加齢に伴う洞結節機能低下, 平滑筋受容体機能低下と共に副交感神経系機能低下も関与している可能性が考えられた. 治療にはインドメサシンは効果を示さず, 酢酸フルドロコルチゾンが奏功した.
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