Two successful cases, which changed diagnosis from organic amblyopia to functional amblyopia

2006 
器質弱視と近医にて診断された症例に対し、遮閉療法が有効であった2症例を経験したので報告する。症例1は、9歳の女児(初診時4歳)。3歳児健診で視力不良を指摘され近医を受診した。両眼の視神経炎と診断され、ステロイド加療をされたが視力改善せず、当科を受診した。初診時矯正視力は、右眼(0.08)、左眼(0.7)。両眼底に乳頭腫脹を認めるも、偽性うっ血乳頭と考えた。調節麻痺下の屈折検査にて、右眼+7.0D、左眼+3.0Dの遠視を認めた。完全矯正と健眼遮閉を開始した結果、矯正視力は、右眼(1.0)、左眼(1.0)と改善した。症例2は、6歳の女児(初診時4歳)。吐気や嘔吐が頻回にあり、脳神経外科にてMRIを施行し、左眼窩部腫瘍を指摘された。視覚の精査目的にて当科を受診した。初診時視力は、右眼1.2(n.c.)、左眼0.4(n.c.)で、RAPD陰性であった。調節麻痺下の屈折検査で、左眼に+1.5Dの遠視を認めたため、完全矯正と健眼遮閉を開始したところ、右眼1.5(n.c.)、左眼(1.5)と改善した。偽性うっ血乳頭は視力予後が良好であることや、眼窩腫瘍にも関わらずRAPDが陰性であったことから、視力不良の原因は屈折異常にあると考え、弱視治療を行い、視力が向上した。このように、器質的疾患による、機能的弱視かを判断するにあたり、神経眼科的知識が有用で、積極的な弱視治療を行うことは重要であると考えられた。
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