乳癌肝転移のコントロールに対してラジオ波焼灼療法(RFA)を行った2例

2006 
われわれは, 生命期間の延長をめざして行った乳癌肝転移におけるラジオ波焼灼療法(RFA)の局所治療を2例に行ったので報告する。症例1:50歳, 女性。2002年12月, 左乳癌(stage IIIa)に対して乳房切除術を受けた。2004年4月に多発性肝転移, 左鎖骨上リンパ節転移, 多発性骨転移が出現, paclitaxel+trastuzumabのweekly療法を16回行い, 肝転移巣の著明な縮小を認めた。さらに続けたところ肝転移巣が再び増大傾向を示したため, RFA とdocetaxelによる肝動注療法に変更し肝転移巣のコントロールに努めた。肝転移出現から約20か月後病変が急速に進行し死亡した。症例2:65歳, 女性。1984年に左乳癌(stage IIA)に対して乳房切除術を受け, 術後外来通院中, 遠隔転移は経過を通じて認められなかった。2005年3月に他院で肝機能異常を指摘されたのをきっかけに, 当院にて精査を行い乳癌による多発性肝転移および骨転移と診断した。2005年5月に肝転移巣に対して, 抗癌剤治療を希望しないためRFA を施行した。2回目のRFA を施行後は, 約10か月経過した現在, 肝臓内に新たな転移巣は出現していない。
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