A Case of Combined Rupture of the Trachea and Esophagus following Blunt Chest Trauma for which an Approach by Median Sternotomy and the Grearter Omental Flap were Effective

2005 
鈍的外傷による気管食道同時破裂は非常にまれな疾患である. 今回, 鈍的胸部外傷による気管食道同時破裂の1例を経験したので報告する. 症例は56歳の男性で, 転倒し鉄筋で胸部から頸部にかけて強打した. 来院時, 胸部から頸部にかけて広範に皮下気腫が認められ, 呼吸は努力様であったが意識はほぼ清明であった. 直ちに気管支ファイバー下に挿管しCTを撮影したところ, 胸骨柄の背側で気管が損傷していた. また, 食道内視鏡検査で同部位に長軸方向に約3cmの裂傷が認められた. 手術は胸骨縦切にてアプローチし気管, 食道の損傷部位を修復し, その後開腹し大網を損傷部周辺に充填した. 気管食道同時破裂に対して, この術式は非開胸操作のため比較的低侵襲で施行でき, また良好な視野のもと手術ができるため有効であると考えられた.
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