More Practical Classification of Perioperative Patient Risk

術前患者のリスク評価として1963年以来定着しているphysical status (ASA 5段階方式)の最大の問題は,術前患者の90%以上がクラス1と2で占められ,リスクを有した患者の大半は単にリスク2となってしまい,リスク評価に臨床上の有意な違いを見出せない点である.そこで,われわれは患者の系統的疾患を軽度(1.5),中度(2.0),中～高度(2.5)に細分化するとともに手術および麻酔に伴う危険性を加味した7段階方式を考案した.さらに,1,626例の手術施行患者に対して従来のASA 5段階評価と本法を比較し,われわれの提唱するリスク評価の見直し(7段階方式)の合理性と実践的な有用性を示した.