A CASE OF ASCENDING COLON CANCER WITH TOTAL SITUS INVERSUS AND INTESTINAL MALROTATION
2003
症例は60歳,男性.幼少時より全内臓逆位を指摘されていた.今回,便潜血陽性を主訴に当科外来を受診した. CT検査,大腸内視鏡検査,注腸検査の結果,腸回転異常症を伴った全内臓逆位症に合併した上行結腸癌と診断し手術を施行した.開腹にて,肝臓は左側に,胃は右側に位置していた.また,小腸は左側に,大腸は右側に存在し,回盲部は下腹部正中に位置していた. Treitz靱帯は存在せず,十二指腸は下行部よりそのまま空腸に移行しており,腸回転異常はnon-rotation type (90°回転症)と判断した.回盲部,上行結腸の支配血管(回結腸動脈,右結腸動脈,中結腸動脈)を同定し, D3郭清を伴う右半結腸切除術を施行した.病理組織所見は中分化型腺癌で, mp, ly0, v0, n0, stage Iと診断した.術後経過良好で第18病日に退院した.内臓逆位症に合併した大腸癌症例は稀であり,文献的考察を加え報告する.
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