術前DCF 療法にてpCR が得られた高度リンパ節転移を伴う食道癌の1 例
2016
症例は66 歳,女性。縦隔,腹部に広範なリンパ節転移を伴う胸部下部〜腹部食道癌(cT3N3M0,cStage Ⅲ)に対して術前化学療法としてdocetaxel/cisplatin/5-FU 併用療法(DCF療法)を施行した。2 コース終了後,原発巣と各リンパ節の著明な縮小を認め,PET-CT での集積も著明に減少した。有害事象は各コースでGrade 3 の好中球減少を認めた。その後,右開胸開腹食道亜全摘,2 領域リンパ節郭清,胸骨後胃管再建を施行した。病理組織診断にて原発巣・リンパ節ともに腫瘍細胞の遺残はなく,効果判定Grade 3(pCR)であった。術後9 か月経過,再発の徴候は認めていない。DCF 療法は広範なリンパ節転移を有する進行食道癌に対する術前化学療法として,有効性を期待できる治療法である。
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