Acute Myocardial Infarction Secondary to Blunt Chest Trauma

2005 
症例は47歳の男性。来院時は意識清明,血圧102/74mmHg,心拍数は73/min・整。心雑音は聴取せず,両下肺野に軽度湿性ラ音を聴取した。また前胸部に挫傷痕を認めた。胸部X-p上両肺野に軽度うっ血を認めた。搬入時心電図はI・aVL・V1-V3誘導にてSTの上昇を認め,II・III・aVF・V4-V6の誘導においてreciprocal changeを認め,急性心機梗塞を疑い冠動脈造影(coronary angiography: CAG)を施行した。CAG上,左冠動脈主幹部に完全閉塞を認めた。直ちに大動脈バルーンパンピング(intra-aortic balloon pumping: IABP)を挿入後,心臓血管外科にて緊急バイパス術を施行した。開胸後人工心肺準備中に突然左室自由壁が破裂。破裂部位に心膜を用いてパッチクロージャーした後に左内胸動脈を用いて左前下行枝に対しバイパス手術を施行した。術後IABPを一時離脱できたが,敗血症を合併し,多臓器不全のため術後34日に死亡した。
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