Efficacy of Chest Compression Ventilation As BLS in CPR

2002 
一次救命処置における人工呼吸法としては優れた換気効果をもつmouth-to-mouth法(口・口人工呼吸法)を推奨しているが,患者との直接的接触が必要なことから,その実施が躊躇されている。今回,患者との直接的接触を必要としない側胸部圧迫法および腹臥位骨盤挙上法における換気量を測定し,口・口人工呼吸法の代わりとなりうるかを検討した。対象は全身麻酔および筋弛緩下に気管挿管を行った82名で,まず61名に対し側胸部圧迫法における換気量を測定し,換気量におよぼす性別,年齢および肥満度の影響を検討した。次に21名に対し側胸部圧迫法(n=16),側胸部圧迫+腹壁固定法(n=16)および腹臥位骨盤挙上法(n=5)を施行し,換気量を比較検討した。結果は,側胸部圧迫法による換気量(n=61)は165±57mlであったが,年齢および肥満度が低いほど換気量が多く,40歳以下でやせ型の人では5例において250ml以上得られた。性別による差異は認められなかった。側胸部圧迫法と側胸部圧迫+腹壁固定法の比較では換気量に差はなく(106vs. 109ml),腹臥位骨盤挙上法で有意に多かった(210ml)。側胸部圧迫式人工呼吸法は口・口人工呼吸法の代わりとはなりにくいが,若年者でやせ型の人では考慮の余地がある。また,腹臥位骨盤挙上法については特殊な状況では試す価置がある。
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