Perforated-peritonitis in 4 patients on continuous ambulatory peritoneal dialysis (CAPD)

1995 
CAPD療法中に穿孔性腹膜炎を発症した4症例の病歴や臨床経過および検査所見から, 穿孔性腹膜炎の早期診断および発生の危険因子について検討した.症例は男性1例, 女性3例で, 腎不全の原因疾患は, 腎硬化症, 原発性アミロイドーシス, 全身性エリテマトーデス, 慢性糸球体腎炎であった. CAPD導入期間から穿孔性腹膜炎の発症まで期間に一定の傾向は認められなかった. 3症例の穿孔性腹膜炎の初期症状は, 腹痛や微熱, 下痢であり特異的な症状に乏しかった. 1症例は発症と同時にショック状態を呈し, 食物残渣を含むCAPD排液を認め, 直ちに穿孔性腹膜炎と診断された. 腹部単純X線の横隔膜下のガス像が2症例に, またCAPD排液中からの複数の細菌の検出が3症例で認められた. 4症例に共通した経過として, 穿孔性腹膜炎発症前に, 栄養状態の悪化があり, 血清中の総蛋白やアルブミン, コリンエステラーゼの急速な低下が認められた.CAPD療法患者で栄養状態の不良な症例での腹膜炎は, 穿孔性腹膜炎の可能性を考慮して検査や治療にあたるべきと考えられた.
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