ATTACHMENT TO RESIDENCE: AFFECT OF PHYSICAL ENVIRONMENT AND SOCIAL ENVIRONMENT

2009 
本研究では,地域に対する愛着の形成過程を検討するため,地域環境に対する評価が高い住民ほど,地域への愛着が強いという仮説を措定し,社会調査によりその妥当性を検証した.共分散構造分析などの分析の結果,以下の知見を得た.1)地域の物理的環境に対する評価が高い人ほど,地域に対する愛着が強い,2)地域の社会的環境に対する評価が高い人ほど,地域に対する愛着が強い,3)社会的環境に対する評価は,物理的環境に対する評価に比べて,より愛着を高めうる,4)地域環境に対するこれらの評価は,居住年数以上に愛着形成を促す,すなわち,地域への愛着は,単なる居住年数の長さ以上に,地域での経験の質によって強く規定されることが示唆された.
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