通所リハビリテーションにおける利用者の満足要因の質的分析(平成18・19年度助成研究報告書)

2009 
[目的]通所リハビリテーション(以下,通所リハ)における利用者の満足要因を質的に分析すること。[方法]通所リハを利用する計27名の要支援者を対象にインタビュー(半構造化面接法)を行った。インタビューでは,通所リハのどのような点に満足や不満を感じているか聞き取りを行い,利用者から発話データを得た。単一の意味内容をもつよう得られた発話データを切片化し,単語や語句(ラベル)をつけた。切片化された発話データのラベル同士を比較し,似たラベルをまとめ,カテゴリーを作成した。[結果]通所リハにおける満足や不満に関する発話データは,環境,人,内容,効果,の4カテゴリーに分類された。環境に関連した満足要因として,設備の充実,場の雰囲気が考えられた。サービス担当者に関連した満足要因として,迅速な対応,知識や技術の提供,個別的・共感的な態度,公平な態度が考えられた。内容に関連した満足要因として,プログラムの魅力,プログラムの多様性,治療の機会,自己決定の機会が考えられた。効果に関連した満足要因として,心身の回復感,理解・有能感が考えられた。[結論]通所リハにおける利用者の満足要因には,環境,人,内容,効果に関連した要因が含められる。
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