C100領域ミックスプライマーを用いたRT-PCR法によるC型肝炎ウイルス(HCV)変異株の遺伝子解析
1991
輸血後肝炎の主因ウイルスである非A非B型肝炎ウイルスが米国カイロン社によりクローニングされ,約10kbのRNA, +鎖ウイルスで,フラビ又ペスチウイルスに類似することが判明しHCVと命名された.このウイルスのC100領域のリコンビナント蛋白に対する抗体アッセイ系は,非A非B型肝炎患者面清で,高率に陽性となり,HCV診断の基準になりつつある.今回C100領域のアミノ酸は良く保存されていると考え,C100領域のミックスプライマーを用いたHCV RNAのRT-PCRを行った.その結果,日本人非A非B型肝炎患者血清からのHCV変異株の同定が可能であった.日本のHCV変異株は,カイロン社プロトタイプと比べ,塩基配列で約65-67%,アミノ酸配列で81%の相同性を示した.また発現実験を行った結果,PCRの増幅領域を構成する28アミノ酸が,C100領域の重要なエピトープの一つである事が判明した.
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