A CASE OF PRONE THORACOSCOPIC ESOPHAGECTOMY FOR ESOPHAGEAL CARCINOMA WITH ABERRANT RIGHT SUBCLAVIAN ARTERY AND NONRECURRENT INFERIOR LARYNGEAL NERVE

2010 
右鎖骨下動脈起始異常に伴うnonrecurrent inferior laryngeal nerve(NRILN)の存在を予測できた食道癌症例に対する腹臥位胸腔鏡下食道切除術を経験したので報告する.症例は73歳男性,胸部つかえ感があり,上部消化管内視鏡で胸部中部および下部食道癌と診断された.CTで右鎖骨下動脈起始異常を認め,NRILNの存在が推測された.手術は腹臥位で胸腔鏡下に行い食道後面を横走し右側を上行する右鎖骨下動脈を認め,右迷走神経から反回する神経はなく,頸部操作で右迷走神経から直接分枝するNRILNを確認した.NRILNは右鎖骨下動脈起始異常に伴う先天奇形で比較的まれなものだが,食道癌における反回神経周囲リンパ節郭清は食道癌の手術において非常に重要である.NRILNを伴う食道癌でもCTなどでその存在を推測し慎重にリンパ節郭清を行うことで,術後反回神経麻痺などの重篤な合併症を起こさない安全なリンパ節郭清が可能と思われた.本症例はNRILNを伴う食道癌に腹臥位胸腔鏡下食道切除術を行った本邦初の報告である.
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