Blood flow dynamics of the portal venous system in liver diseases studied by the ultrasonic pulsed doppler method.
1985
超音波パルスドプラ法により肝疾患例の門脈血流を測定し,その血行動態の特徴につき検討した.門脈本幹の左右枝分岐部前の最高血流速度は,血漿ICG消失率との間に有意の正の相関(r=0.773, p<0.01)がみられ,健常対照群に比し肝硬変,原発性肝癌では有意に低下した.門脈本幹左右枝分岐部前の血流量は慢性肝炎,肝硬変で有意の低下を示した.肝硬変と原発性肝癌の各50.0%, 42.9%の症例が門脈本幹起始部から左右枝分岐部前に至る間に20.0%以上の血流減少を示した.各血管の血流量は肝疾患が進展するにつれて脾静脈/上腸間膜静脈比,門脈左枝/右枝比が上昇した.血流方向の検討では肝硬変で20例中1例,原発性肝癌で19例中5例に遠肝性の血流が観察された.本法による門脈血流の解析は肝疾患の病態把握に新分野を展開するものと思われる.
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