アドバンス・ケア・プランニングにおけるエキスパートケア

乳がんは治療が多岐にわたり，再発であっても比較的緩やかで長い経過をたどるサバイバーが多い．ゆえに，乳がん患者は根治できないがんであることの受けとめが変化し，医療者との考えにズレが生じやすいという特徴がある．筆者はAdvance Care Planning とは，患者が治らない病気とともに‘どのように生きていくか’を医療者とともに考え，そのつど，患者にとって納得のいく最善を選択していくことだと考えている．このプロセスにおいて看護師には〈患者が自分の人生を見つめ生きること〉をファシリテートするという重要な役割を求められている．