A Case Report of Nonspecific Rectal Ulcer Entirely Progressing to Scarring
1985
直腸潰瘍は比較的稀な疾患である.われわれは59歳女性で,心疾患にて入院中に突然下血(鮮血)にて発症し,その経過を観察された症例を経験したので報告する.初回注腸X線にては楕円形の浅い潰瘍を認め,内視鏡的にも軽度の粘膜集中を伴い出血と白苔におおわれた潰瘍であった.生検にては悪性所見が出ず,いわゆる非特異性直腸潰瘍の診断のもとに経過を観察,1.5カ月の注腸X線にては,潰瘍は著明に縮少し,潰瘍面があたかも隆起した様にもみられた.初診時より約1年後の内視鏡にては,ほぼ潰瘍は瘢痕化し,中央部に小隆起とその肛側に線状の潰瘍瘢痕を認めた,このように早期よりX線学的に経過をおえた症例は稀と思われ最近報告され始めている急性出血性直腸潰瘍に属するものと思われる.
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