血液透析患者における骨代謝指標としてのオステオカルシン×log (INS-PTH)

1990 
オステオカルシン (OC: 単位ng/ml) とintact-N specific PTH (INS-PTH: 単位pg/ml) を用い, 骨代謝指標としてOC×log (INS-PTH) を算出し, その有用性を検討した. 対象症例は, 血液透析患者79例で平均年齢46歳, 平均透析歴8.8年であった. OC×log (INS-PTH) の値により0-40未満をI型 (n=17), 40-90未満をII型 (n=23), 90-200未満をIII型 (n=19), 200以上をIV型 (n=2) とした. 骨関節症状有症率はI, IV型に高く, 血清アルカリフォスファターゼはIII型で軽度上昇, IV型で高かった. MD法総スコアはI, IV型で高く, MCIはI型で低く, ΣGS/DはI, IV型で低かった. II型は骨代謝代償, III型は骨代謝亢進, IV型は骨病変軽度進行・高骨代謝, I型は, 骨病変進行・低骨代謝の状態にあると思われた. 骨症の進展は, II→III→IV or I型と進行し, IV→I型の進行が長期透析例で増加するものと考えている. 以上よりOC×log (INS-PTH) は, 腎性骨症の骨代謝指標として有用と思われた.
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