水溶液中におけるシアノコバルト(II)錯体の化学量論的研究

1966 
シアノコバルト(II)錯体触媒による共役ジエン類の水素化反応の選択性が触媒を調製するときのCN/Co比によっていちじるしく左右される機構を明らにする目的で,水溶液中のシアノコバルト(II)錯体の化学量論的研究を行なった。すなわち[Co(CN)5]3-錯イオン,遊離コバルトイオン,シアンイオンの分光学的,化学的分析をCN/Co比が0から5にわたる領域で行ない,各種イオンの物質収から[Co(CN)3],[Co(CN)4]2-のような錯イオンも生成していると推論した。そうして,各種の錯塩が溶液にそれぞれ出現するCN/Co比の範囲を決定した。CN/Co比が5よりもわずか下まわると[Co(CN)2]-が存在しうるという研究結果は,ききに提出したジエン分子とシアノコバルト(II)錯体の「2座配位機構」とも調和する。
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