A CASE OF ADENOMATOUS HYPERPLASIA THAT WAS DIFFICULT TO DIFFERENTIATE FROM LOWER BILE DUCT CANCER

2009 
症例は74歳,女性.発熱と上腹部痛を主訴に当院を受診した.血液検査所見で炎症反応と肝胆道系酵素の上昇を認めた.腹部超音波検査およびCT検査で肝内胆管および総胆管の拡張を認めたため,閉塞性胆管炎の診断で経皮経肝胆道ドレナージ術が施行された.胆道造影で下部胆管に不整な狭窄像を認めたため,下部胆管癌と診断され幽門輪温存膵頭十二指腸切除術が施行された.肉眼所見で下部胆管に13×12mm大の顆粒状粘膜を認め,その部で粘膜は肥厚し全周性に狭窄していた.病理組織所見では胆管上皮に乳頭状構造を認め,軽度の再生異型は認めたが癌の所見はなく,adenomatous hyperplasiaと診断された.胆管上皮の過形成は前癌病変と考えられ,胆管癌に伴ってみられることがある.しかし本例のように限局性の胆管狭窄で発見される症例は稀であり,下部胆管癌との鑑別が問題となる.
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