難治性潰瘍性口内炎を契機に判明した急性リンパ性白血病の 1 例

2020 
症例は難治性潰瘍性口内炎を契機に判明した急性リンパ性白血病の 1 例である.患者は 60 歳台,女性.下口唇に難治性潰瘍を認め紹介となった.血液検査にて汎血球減少を認めたため,血液疾患を疑った.骨髄検査にて,Ph 染色体陰性急性 B 細胞性リンパ性白血病と診断され,初診の 4 日後からステロイド療法が開始された.なお,下口唇生検の病理組織には明らかな白血病細胞の浸潤は認めなかった.口腔症状が白血病の初発症状となることがあり,これを主訴に受診した白血病患者を早期診断することは大変重要である.しかし,口腔病変の原因は多彩であり,さまざまな科が対応することが多く,各科が連携して診療にあたることが重要と考える.
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